なぎの葉に 検校法親王

『夫木和歌抄』より検校法親王(けんぎょうほうしんのう)の歌(三十四神祇)。

なぎの葉にみがける露の速玉を むすぶの宮や光そふらん

(訳)梛の葉に輝く露の玉が結んでいる。速玉宮(はやたまぐう)に結宮(むすびのみや)が光を添えているのだろう。
熊野速玉大社では熊野速玉大神・熊野結大神の2柱を主神としています。第一本社は「結宮」といい、第二本社は「速玉宮(はやたまぐう)」といいます。

検校法親王はおそらく土御門天皇の第4皇子、静仁法親王(じょうにんほうしんのう。1216〜1296)のこと。静仁法親王は園城寺長吏や熊野三山検校をつとめました。